最近の読書『ロミオとジュリエット』
春休みの最後のほう、つまり三月中旬から下旬に読んだ。
読んだ動機としては、いつものように「名前だけ知ってるけどストーリー知らんな」というのと「めっちゃ有名やけど何がそんなにすごいの?」というもの。
読んでみて実際面白かった。「結ばれない二人」を描いてるだけっちゃだけやけど、なぜか飽きずに読める。
本を読んでて飽きるときって、その後の筋が読めたりするからなんかなとか思ってたけどそうでもないみたい。この後どうなるかが分かってても楽しめるものは存在する。
で、一番この本読んでて思ったのは、こんなに人のこと想えないなってこと。
ロミオにしてもジュリエットにしてもお互いのことを想って結局亡くなったけどふつう無理やん。
やっぱ読みながら二人が羨ましくなった。
21世紀の日本に生きてたらロミオ家とキャピレット家みたいな関係性に苦しめられることもない分、彼らのように命をなげうつほどお互いを想いあうってことも難しい気がする。
要は、陳腐やけど、関係性が希薄になってんのやろうなと。
ロミオ家・キャピレット家みたいな、太守が脅しに脅してもお互いいがみ合いをやめない両家の子同士やからあの恋は成立したっていう側面があるはず(巷でいうロミオ効果?とかいうのが手伝って)。
つまり、ロミオにとってはジュリエットが、ジュリエットにとってはロミオが、文字通り掛け替えのないもの、代替不可能な存在だったということ。
だからこそあそこまで熱くなれるんだと思った。
それに引き換え、21世紀のこの国で「掛け替えのない存在・代替不可能な存在」なんて存在するかな。
この人がダメなら次の人って、いくらでも相手を「スクロール」していける(少なくともそう思い込んでいる)中で、命を懸けてまで大切にしたいと思うようになるまで関係性を作れるでしょうかね。
いろいろ書いたけどロミオが羨ましい。