三大欲求

自己顕示欲・承認欲求

お笑い芸人はカッコいいよねっていう話

 卒論もひと段落ついた(と思いたい)のでさっき思いついたことを思いつくままに書く。

 

 唐突だが、僕は結構前から「何で男ってお笑いすきなんやろ」と思ってた。

これはほぼ間違いのないことだが、男友達のグループが1つあったら、そのグループの中に確実に一人は「お笑い好き」がいる。

 彼らは輪の中心で自ら笑いを生み出すタイプである場合もあるし、芸能人やクラスメイトの笑いを評価する「評論家」タイプの場合もある。

 彼らは他の男よりもお笑いについて高い関心を持って生活している。でも、他の男がお笑い、と言うより「どうしたら面白くなれるか」に対して関心が無いかと言うとそんなことはなく、一定の関心はほとんどの男が持っているように思う。

 女の人の事情に関してはそこまで分からないから、話を男に限定するけど、男で完全に「面白くなくていい」って思っているやつなんてほとんどいないように思う。

 

 何でか分からないけど、「面白い」って、なんか特別な感じがするんだよな。

「賢い」とか「運動神経が良い」とか「仕事できる」とかとは、少し違う。

 賢くなくても、運動神経良くなくても、面白いやつっていうのはそれだけで「なんかすごい」ってなりがち。歳を取るごとに、役職がどうだとか、年収がどれくらいか、なんてことがその人を測るものさしになっていくのかもしれないけど、お金をどれだけ稼げるかがその人の魅力を測るものさしに成りにくい一方で、面白さって言うのはその人の魅力を測るものさしに成り得る。偏見だけど。

 面白さがその人の魅力を測るものさしになるっていうのは、個人の感想かもしれない。けど、でも割と多くの人が持ってる感覚なんじゃないだろうか。

 

 そして、ここからが本題だけど、「お笑い芸人」っていう職業ってかっこいいよねっていう。なりたいとかそういうことは全くないけど、なんかかっこいいよねっていう。

 不思議なんだよな。この感覚が。 

 医者でもなく、弁護士でもなく、パイロットでもなく、ミュージシャンでもなく、「お笑い芸人」がカッコいいという。

 いや、誤解をされると困るから、先に書いておくと、他の職業でもカッコいいと思う職種はあるし、何ならどの職種でもカッコいい場面とか、カッコいい人というのはいると思う。あと、別にお笑い芸人が一番カッコいい職種だ、と言うつもりもない。ただ、他との比較ではなくって、「お笑い芸人」という職種がカッコよく感じられるのかという分析、的な。

 クリエイティブな感じがする、と言うのが一つあるのかなとは思う。でも、それだと作曲家でも、映画監督でも、小説家でもクリエイティブな職業だぞ、ということになる。

 じゃあ、なんだと。たぶん、クリエイティブなことはクリエイティブなんだけど、そのクリエイティブさの発揮の仕方が独特なんだと思う。

 作曲家がクリエイティビティを発揮するのはその人が作る曲の中であり、テレビマンは映画、小説家は小説の中。

 一方のお笑い芸人は、その人の喋り方であったり立ち居振る舞いにクリエイティビティを発揮させないといけない。そうでないと生き残れない。

 お笑い芸人はだから「その人」と「その人のクリエイティビティが発揮される場所」が最も近い場所にある職業の一つと言えるんじゃないだろうか。

 他にも「その人」と「その人のクリエイティビティが発揮される場所」が極端に近かったり、もはや距離が0になってる職業はたくさんあると思う。例えばスポーツ選手とか、作詞作曲をする歌手とか、講演家とか。

 でも、彼らの仕事っていうのは、お笑い芸人に比べると、よくもわるくも、枠があらかじめ決められているように感じる。完全な偏見だけど。

 スポーツ選手はルールの範囲内で競技をするし、歌手は歌うし、講演家は講演する。一方のお笑い芸人はと言うと、彼らは「笑いを取る」ことでテレビ的にOKなことなら、ほとんど何をしてもいいだろう。そこは他の職業とは違うところだろう。

 結局、「その人自身が評価されている」と感じるから、お笑い芸人に憧れる人が多いのかもしれない。その人の持っている能力が評価されている、と言うよりもその人自身が評価されている、みたいな。

 「めっちゃ美人ですね」って言われ続けてきた人の中には、だんだんと「私自身を見て!」って思うようになる人もいるらしい。外見だってガッツリその人じゃんって思うけど、その人は自分の内面を見てほしいと思ってそういっているのだろう。

 一方で、「ほんとお前は面白いやつやな!」と言われ続けてきた人が、「私自身を見て!」となるだろうか。なんとなくではあるけど、なりづらそうに思う。僕はそんな風に感じる。完全に個人的な感覚。

 その人自身の、しかも内面が評価されている、と感じるから、そういう職業に憧れるし、できれば自分もそういうポジションにつきたい、なんて思うのかなという話。

 

 ここまで書いてきた感じ、お笑い芸人を手放しに賛美してしまってる感が無くもないな。自分自身別にお笑いに詳しいわけでも何でもないし。お笑いを志していたわけでは全く、断じてないし。

 「お笑い芸人」っていう括りで書いたから良くなかったのかもしれないな。

 僕は単に、「面白い」っていうのは他の能力とはちょっと種類がちがうなって言うことを書きたかっただけだから。でもその説明にお笑い芸人を持ってくるのは必要か。

 

締め方が分からないので終了。

 

おわり