読書感想文でも載っけてみたい 『会計士は見た』 前川修満/文藝春秋
けっこう長い期間、このブログを放置していた。
会計士試験から一旦の撤退を決意して、今は他の就職口を探し中。
別にどんな進路を辿ろうともこのブログは続けていきたい。
そんなことを思ったので、久しぶりにページにアクセスした。
この1年半くらいは資格試験の勉強のことが常に頭の片隅にあるような状態で、本もなかなか落ち着いて読めなかった。
現時点、というより、資格の勉強をしている時も、ずっと読書はしたいと思っていた。
資格の勉強と読書を並行してできる人は中にはいるのだろうけど、今の僕はそれがなかなかできない状態だ。
こう書くと「自分ってほんと『0・100思考だよな』」って思う。どっちもできるでしょって。
ただ、こうして、どっちかを一旦止められるようになるのも一種の‘‘成長‘‘でしょう。
で、何を一旦止めるかと言う時に、自分は資格の勉強を選んだ
(いや、「選んだ」とも言えないほどボロボロの状態で撤退しただけだけど)。
基本何かに進んでいく気力が無くて、その中でも続けられるのが「文字を読む」ことと「文字を書く」という2つのこと、という状態。
「テストを時間内に解く」とかを出来るほどの気力がなくなった。もちろん時間制限が無ければ解けるかというとそういうわけでもなくて、そもそも意識を会計の勉強に向け続けるのがしんどい。
そんなことを思っている日々。そんな中ではあるけど、会計の本をちょっと読んでみている。計算問題を解くほどの気力は無いけど、会計がこの社会で果たしている役割とか、会計の全体像とかには興味があるので、ちょこちょこ本を読むことは割と続いている。
・『会計士は見た』 前川修満/文藝春秋(2015)
この本は結構面白かった。面白いこともあって、ノートも取りながら読んだ。
特に第三章「コジマ、日産」の章を面白く読んだ。
コジマの業績がケーズデンキに追い抜かれた原因として、正社員のリストラと、残存正社員の給与削減による士気の低下があった。
一方で、カルロス・ゴーンが経営の指揮を執った日産では、同じく正社員のリストラによる人件費の削減が行われたが、残存正社員の給与をむしろ増加させたことにより、社員の士気が低下せず、そのことが業績アップという結果として現れた。
まとめるとこんな感じ。
人件費(=販管費)を削ると一口に言っても、正社員を削ってパートを増やす、もしくは社員の数は減らさず給与の見直しを行う、これらの方法を組み合わせる等いくつか方法があることが分かった。翻って、これまで「人件費を削る」と言ったときには、あたかも「人件費を削る」という一つの行為、言ってみれば「ボールを蹴る」と同じ、単体の行為があるかのように思っていた。それくらい漠としたイメージしかなかったし、具体的に考えようとする誘因も無かった。
実際「人件費を削る」を行うときに有効な手段として用いられているのは、「正社員をパートに置き換える」方法と思われる(主観。本書に何回か登場したので有効な方法なのだろうと勝手に思っている)。日本の法律ではたしか正社員を強制的にやめさせることはできないので、実際どうやって実行しているのだろうという疑問が湧いた。
以上
久しぶりに読書感想文的なことを書いてみて、パソコンで文字を書くよりも紙のノートにバーッて書く方が今は好きかもって思った。
また気が向いたら書こ。
今は田中弘の『新財務諸表論』と岡本清の『原価計算』をちょびちょび読み始めているので、そこで面白いと思ったことを書いていきたい。かな。