映画「二ンフォマニアック」1・2 監督:ラース・フォン・トリアー 主演:シャルロット・ゲンズブール
先日、ビデオ屋でchapter1をたまたま借り、面白かったのでchapter2も借りて観た。
(多少のネタバレあるかも)
色情狂の主人公の生い立ちを、彼女の語りで追う作品。
何をすれば、どうすれば人は「満たされる」のかを考えさせられる話だった。
主人公の女の人は、数多の異性と関係を持ち、出産をし、SMプレイ的なことをしても、どこか満たされていない。
聞き手役のセリグマンは、60歳くらい(?)で、もともと性欲が無いらしく童貞と言う設定だけど、情緒的には安定しているように見える(実はそうでもないことが分かるけど)。
主人公とセリグマンの話の噛み合わなさは見ていてイライラする。
「セリグマン、そうじゃないだろ!」となる。
主人公の女の人は、自分の性生活について細かく開示しているけど、凄く勇気のいることだと思う。本人は別に何とも思っていないかもしれないけど。
自分の性癖を隠す、なんてことに意識が向かないくらいに追い詰められていたということだろうか。それにしても自分の性癖について赤裸々に話すというのは難しいだろう。
主人公の女の人には、割と共感(?)する部分もある。
奔放な性生活については真似のしようがないけど、そこに向かっていく心理みたいなものは、分かると言えないまでも理解不能でもなかった。
実際、スクリーンの中の彼女と現実世界の僕らは何が違うのだろう。
彼女には旺盛な欲望とそれを満たし得る性的魅力があった。
現実世界の住人の多くにも旺盛な欲望はあるだろう。
違いはそれを満たすための魅力・能力があるかないかだけは、などと思った。
おわり